ハマダレポート Vol.603.ー復興加速化のための第10次提言ー
ハマダレポート Vol.603. 2021.8.2
ー復興加速化のための第10次提言ー
7月20日、自民、公明の東日本大震災復興加速化本部は、震災と東京電力福島第一原発事故からの復興に向けた与党第10次提言を、菅総理に申し入れました(7月21日付け公明新聞1面)。
提言では、帰還困難区域を巡る対応について、2022、23年に予定されている特定再生復興拠点の避難指示解除を見据え、除染やインフラ・生活環境の整備に万全を期すことを求めました。
他方、再生拠点区域外の帰還困難区域(以下「拠点区域外」という。)については、「たとえ長い年月を要するとしても、将来的に帰還困難区域の全てを避難指示解除し、復興・再生に責任を持って取り組む」との決意を、今まで示してきましたが、その時間軸と具体的対応策は、明らかではありませんでした。
今回、「拠点区域外にある自宅に戻りたい」という思いに応えるため、帰還の意向を丁寧に把握した上で、帰還に必要な箇所を除染し、避難指示解除を行うという「新たな方向性」を示し、政府に、この方向性に即して、早急に方針を決定することを求めました。
国は2020年代にかけて、帰りたいと思う住民の方々が一人残らず帰還できるよう、取り組みを進めていくことが重要であると指摘しました。
一方、4月の閣僚会議で、2年後をめどに希釈した上で海洋放出する方針を策定した、第一原発から出る放射性トリチウムを含む処理水については、政府が前面に立って、全責任を持ち、万全の対策をとることを求めました。
具体的には、関係者の意見を聞きながら、1.漁業者・国民の理解を得るための取組み、2.安全性の担保、3.風評影響を生じさせないための徹底した説明や情報発信、4.全国的に機動的な対応ができる新たな基金など、経営継続のためのセーフティネットの構築、5.販売促進支援など事業継続のための支援策について、政府一丸となった取り組みを求めるものです。
さらに、昨年の与党9次提言において、その最重要課題として、国際教育研究拠点を、福島の創造的復興の中核的な存在として、既存施設の研究活動などに横串を刺す調整機能を持った司令塔となる世界レベルの機関として整備することを提言しています。
この取り組みが、福島そして東北の復興の先導を果たすことにより、我が国の科学技術力・産業競争力を世界最高水準を取り戻すものにしていくことを求めています。
岩手、宮城を含め、被災者一人ひとりが希望を持って人生を歩んでいける、「人間の復興」に向け、浜田まさよし、提言の具体化をさらに進めて参ります!
- 0 ツイート