ハマダレポート Vol.602.ー賃上げに取り組む中小企業への支援拡充ー
ハマダレポート Vol.602. 2021.7.26
ー賃上げに取り組む中小企業への支援拡充ー
7月16日、厚労相の諮問機関である中央最低賃金審議会が、今年度の最低賃金を全国一律で28円(3.1%)を目安に引き上げるように答申しました。
最低賃金は、使用者が従業員に支払わなければならない最低限の時給のことで、目安通り改定されれば、過去最大の上げ幅となり、全国平均として時給930円となります。
宿泊や飲食といったサービス業を中心に、コロナ禍の打撃は深刻で、働き手を支えるために最低賃金を引き上げることは重要です。
また、コロナ後に経済のV字回復を図るためには、個人消費の活発化により内需を拡大させることも必要です。
しかし、東京都で4度目の緊急事態宣言が発令される等、コロナ禍で苦しい経営の中にある中小企業への目配りも同時に必要です。
答申に先立ち、7月13日、公明党の雇用・労働問題対策本部と経済産業部会が、加藤官房長官に、中小企業への影響緩和に向け、以下の緊急提言を行いました(7月14日、公明新聞1面)。
先ず、厳しい経営環境に直面している中小企業・小規模企業への分厚い支援が必要であり、これまでの支援策を着実・迅速に実行するとともに、支援策の強化を早急に検討すること。
次に、経済産業省の事業再構築補助金、中小企業生産性革命推進事業の各種支援策に特別枠を設定し、補助上限の引き上げなどで、生産性向上を図る中小企業・小規模企業を強力に支援すること。
また、厚生労働省の業務改善助成金について、特に業況が厳しい中小企業等について、助成上限引き上げを行うとともに、助成対象となる設備投資の範囲にパソコン、タブレットを加え、年度内複数申請を可能とすること。
一方、下請け取引の適正化や官公需についての中小企業の受注に関する取組の強化により、人件費の増加分を価格転嫁できるよう、その運用監視体制を強化すること。
さらに、最低賃金の引上げに伴いコストが増えても雇用が維持できるよう、雇用調整助成金の中小企業への助成率について、5分の4となっている現行水準を10分の9以上とすることも要望しました。
加藤長官からは、「しっかり受け止め検討していきたい」との言葉がありました。
今後、都道府県の審議会で地域ごとの最低賃金の引き上げ額が決まり、10月頃から新たな最低賃金が適用になります。
働き手、事業者ともに支える。浜田まさよし、さらに進めて参ります!
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