ハマダレポート Vol.580.ー核軍縮討論会に参加してー
ハマダレポート Vol.580. 2021.2.22
ー核軍縮討論会に参加してー
核兵器廃絶日本NGO連絡会が主催する、核軍縮討論会に公明党を代表して参加させて頂きました(2月13日付け公明新聞)。
各政党から、核兵器禁止条約や、8月に予定されているNPT再検討会議への日本の取組について、意見表明がなされました。
核兵器禁止条約への日本の対応に対し、公明党の考え方として、「当面、締約国会合にオブザーバー参加を行って、唯一の戦争被爆国として積極的貢献を行うとともに、中長期的には、日本が署名批准できる環境を創り出していくべきである。」と発言させて頂きました。
核兵器禁止条約は、核兵器の実験・生産・保有・使用だけではなく、使用の威嚇を禁止し、核保有国だけではなく、非保有国によるこれらの行為の勧誘などを禁止するという、核抑止を如何なる場合も否定する内容です。
ここに、日本政府が核兵器禁止条約に署名・批准できないとする大きな理由があると考えられます。
核ミサイルを既に数多く保有する北朝鮮など、厳しい安全保障環境から日本国民の生命・財産を守るためには、現状では米国の核抑止に頼らざるを得ず、この日本政府の対応には、一定の合理性はあるとも言えます。
しかし、核抑止に関しては、日本政府が立ち上げ、核兵器国の有識者も参加した「核軍縮の実質的な進展のための賢人会議」の議長レポートで、「核抑止は、特定の環境における安定性を強化するかもしれないが、世界の安全保障にとって危険な基盤であり、全ての国は、より良い、長期的な解決を追求すべき」としています。
NPT再検討会議には、この議長レポートを日本政府のカバーレターを付けて作業文書として提出し、核兵器禁止条約の発効を機に、「核抑止」に代わる、安全保障のより安全な基盤の構築など、「困難な課題」について、議論を深めていくべきです。
その議論をリードすることによって、広がった核兵器国と非核兵器国の溝を埋めていくことに、真の橋渡しとしての我が国の役割があると考えます。
このような「困難な課題」についての共通理解の醸成には、一定の年月を必要とすることが予想されます。その期間に、日本自身が署名批准できる環境づくりにも取り組まなければなりません。
具体的には、1.米国をはじめとする国際社会との連携による、北朝鮮の完全、検証可能、不可逆的な非核化(CVID)の実現と、2.北東アジア非核兵器地帯の検討などが考えられます。
特に2番目の検討は、核兵器禁止条約の52か国の批准国のうち、8割以上の43か国が、いずれかの非核兵器地帯条約に加盟しているという事実があるからです。
日米安全保障条約を堅持しつつも、核兵器のない安全保障基盤を模索していくべき契機にすべきです。
「核兵器のない世界」の実現へ。浜田まさよし、市民社会の皆さんと共に取り組んで参ります!
P.S.討論会のYouTubeは以下の通りです。開始から8分後の4分間と、50分後の2分間に、発言していますので、スマートフォンの方は、ご覧になってみて下さい。
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