ハマダレポート Vol.563.―核兵器禁止条約が発効へ―

ハマダレポート Vol.563. 2020.10.26

―核兵器禁止条約が発効へ―

現地時間の10月24日、中米のホンジュラスが、発効要件の50か国目の批准書を国連に寄託し、核兵器禁止条約が90日後の1月22日に発効することとなりました。

これは唯一の戦争被爆国である、我が国のヒバクシャの皆様の声が国際的な法規範として結実したものであり、高く評価するとともに、これまで核兵器の非人道性に対する啓発活動を通じて、国際世論形成をリードしてきた市民活動に心から敬意を表します。

これに先立ち、先週21日、山口代表、広島県本部及び長崎県本部とともに、茂木外務大臣に緊急申し入れをさせて頂きました(10月22日、公明新聞1面)。

今回の緊急申しれの背景は、今こそ、核兵器国と非核兵器国の「橋渡し」を標榜する、我が国の真価が、3つの点で問われているからです。

第一には、延期になっているNPT運用検討会議への対応です。4年前の前回は成果文書をまとめられませんでしたが、コロナ禍の今回は、なんとしても国際社会の協調の成果を示さなければなりません。

核保有国と非保有国の有識者で構成される「核軍縮の実質的な進展のための賢人会議」。公明党の主張により、広島、長崎でも開催し、被爆の実相を共有することでとりまとめられた議長レポートの反映などにより、合意形成への貢献が求められています。

第二には、明年2月に期限を迎える、新戦略兵器削減条約(新START条約)への対応です。INF(中距離核戦力全廃条約)が昨年8月に失効する中、唯一の米ロ間の核軍縮条約を延長・発展させる働きかけが求められています。

とりあえず1年延長し、その間に戦略核だけではなく、短・中距離ミサイルなどの戦術核への対象拡大を行う案も議論されるようになりつつあり、今後重要な局面を迎えます。

第三には、発効を目前にしている核兵器禁止条約への対応です。

北朝鮮等との安全保障環境から、我が国が現時点で批准できないにしても、国連・中満次長も記者会見などで発言されているように、発効後1年以内に開催される締約国会合へのオブザーバー参加など、日本政府としての貢献のあり方の検討を始めるよう、外務大臣に要請しました。

申し入れの際には、被曝2世でもある、広島・長崎の我が党の地元議員から、締約国会合の広島・長崎での開催に向けて、地元首長に要請していることを紹介し、外務省からの後押しも要請させて頂きました。

「核兵器のない世界へ」。浜田まさよし、公明党のネットワークでさらに進めて参ります!

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