ハマダレポート Vol.552.―核兵器のない世界へ、決意新たに―

ハマダレポート Vol.552. 2020.8.10

―核兵器のない世界へ、決意新たに―

8.6、8.9。広島と長崎で平和祈念式典が、コロナ禍で規模を縮小して開催されました。

 日本への原爆投下から75年となる本年、核軍縮をめぐる状況は遅々として進んでおらず、これまで以上に危機感を持って取り組んでいかなければなりません。

 発効から50年を迎える核拡散防止条約(NPT)は、国際社会における核軍縮についての基本的枠組みであり、NPT第6条の核軍縮に関する義務の履行等、核兵器国に良識ある行動を求めて参ります。

 特に、明年2月に期限を迎える新戦略兵器削減条約(新START)は、我が国をはじめとする国際社会の平和と安定の基盤であり、米ロ両国に対話の継続と同条約の延長を求めていくとともに、対象分野の拡大や中国をはじめとする他の核兵器国も含めた枠組みの拡大についての検討も重要となります。

 我が国は唯一の戦争被爆国として、核兵器国と非核兵器国の橋渡し役を担い、「核軍縮のための実質的な進展のための賢人会議」や、NPDI(軍縮・不拡散イニシアチブ)を通じて、対話による共通基盤の形成に貢献して参ります。

 広島・長崎の両式典に参加するために来日された、中満泉国連事務次長(軍縮担当上級代表)と、山口代表とともに意見交換させて頂き、「橋渡し役」としての日本の役割への期待が寄せられました(8月5日付け公明新聞1面)。

 特に、世界各国が、コロナ禍への対応のために多大な財政負担を余儀なくされている今こそ、軍備拡大ではなく、軍縮の機運を主流化する時との認識を共有させて頂きました。

 また、50カ国の批准という発効要件を持つ核兵器禁止条約に対しては、8月6日に、アイルランド、ナイジェリア、それに太平洋のニウエの3か国が批准書を国連に寄託し、計43か国となって条約発効が視野に入ってきました。

 北朝鮮をはじめとする現下の安全保障環境から、いかなる場合の核抑止をも禁止する同条約に我が国が締約国となることは厳しいのが現実ですが、条約成立のプロセスに、被爆者のみなさんをはじめ我が国が貢献してきたことも事実であります。

 条約成立をめぐって深まった「溝」の橋渡しをはじめ、我が国らしい貢献のあり方を検討していかなければなりません。

核兵器のない世界へ。浜田まさよし、決意新たに進んで参ります!

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