ハマダレポート Vol.378. ーチューリップの技術開発が国の事業に採択ー

ハマダレポート Vol.378. 2017.4.3 

–チューリップの技術開発が国の事業に採択–

チューリップは富山県の花。昨年2月、その産地、砺波市を訪問させて頂きました。

チューリップ球根栽培は、種球根の植込みや収穫が今も手作業で行われ、多くの人手と時間を必要とする重労働です。近年は高齢化に伴い、栽培をやめられる方も多く、後継者不足も深刻とのことでした。

富山県花卉球根農業協同組合の皆さんは、この現状を打開しようと、オランダのネットを使った球根栽培技術の導入を試みておられました。

球根のネット栽培は、畑に広げたネットの上に球根を並べ、その上にネットと土を被せ、収穫期にはそのネットごと巻き取って回収します。一連の作業を機械で行えるので、手作業に比べ、作業時間も10分の1程度に減らすことができます。

同時に生産コストも削減できるので、安価なオランダの球根に、価格で負けないものになり、輸出拡大の効果も期待できます。

訪問した当時、オランダの技術を取り入れて開発した試作機で、実験をされていましたが、砺波市の球根畑は、水田の裏作や水田転換畑で地面が柔らかく、機械が沈み込んでしまうことに悩んでいらっしゃいました。

組合の方から、機械の開発を進める上で、平成28年度の補正予算の、約1億円規模の実用・普及事業に応募したいとの要望を頂きました。

そこで農林水産省に問い合わせたところ、応募する条件として、国が定める目標にチューリップについて盛り込まれていなければならないとのこと。

幸い、国が目標を設定するにあたり、事前の意見募集が実施されるとわかり、すぐに連絡。関係者の皆さまの努力が実り、応募できることに。

そして、一次・二次選考を経て、この3月、実用・普及事業に採択されました!

ネット栽培は、チューリップ以外の球根作物へも活用できる可能性があるそうです。

富山・砺波発。色とりどりのチューリップで全国の地方創生を「満開」に。浜田まさよし、さらに進めて参ります!

 

関連記事