ハマダレポート Vol.342. ー公明党は「改憲勢力」なのかー

ハマダレポート Vol.342. 2016.7.25 

ー公明党は「改憲勢力」なのかー

今回の参議院選挙。一部のマスコミは「改憲勢力」が3分の2を上回るかどうかを争点にしていました。

自民、公明の与党に加え、大阪維新、日本の心を大切にする党の4党を、「改憲勢力」の対象としているようですが、その定義は必ずしも明らかではありません。

民進党も、本年制定した綱領では、「新しい人権、統治機構改革などの時代の変化に応じた未来志向の憲法を国民とともに構想する」としており、必ずしも「護憲」というのではありません。

よって、民進党の前身の民主党を含めれば、参議院選挙前から「改憲勢力」は既に3分の2以上であったことから、それを阻止しようとする野党側の問題設定が誤りだと、山口代表も選挙期間中の党首討論で指摘してきたところです(7月4日BSフジ)。

そもそも、政権交代がある度に憲法改正を行うようなことは不適切なことから、憲法改正問題を選挙の争点という「政局」にすることに無理があったように考えられます。

事実、従来の憲法調査会やその後の審査会でも、憲法改正原案には野党第一党の賛同を得ることが議論されており、本来党派を超えた合意形成を行いうる政治の力量が問われているのです。

公明党は決して、憲法改正をすることだけを目的とした「改憲勢力」ではありません。あくまでも「加憲」。

国民主権、基本的人権の尊重、恒久平和主義という現在の憲法は国民の間に定着しているものとした上で、時代の流れの中で必要な条項を付け加えていくという立場です。

憲法9条に関しては、平和安全法制により自国防衛のための集団的自衛権の行使が現行憲法で可能なことが明確となったことから、改正はむしろ必要でなくなったという立場です。

政局に左右されず、幅広い国民の合意形成を目指した憲法論議。浜田まさよし、落ち着いた議論で深めて参ります!

 

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