7月15日 子どもたちへのメッセージ(第二十九回)の収録を終えて

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第二十九回のテーマは「子どもたちの健康」です。親の世代と比べて、現在の子どもたちの体力低下や肥満児の増加について問題になっています。食の問題としては他にも摂食障害についても取り上げ、子どもたちがいかにして健やかな生活を送れるか話し合いました。

■子どもたちの体力の低下
皆様、こんにちは。参議院議員の浜田まさよしです。夏休み期間中は親と子供が密に接する機会が多くなる中、今週は子どもたちの健康について考えていきたいと思います。

近年、子どもたちの体力の低下が問題になっていますが、文部科学省調査によると、2010年時点の小学五年生の体力と、彼らの親世代である35年前(1975年)を比較すると、ほとんどの項目で低下していることが分かりました。例えば、ソフトボール投げが-約4m、特に男子のみに限定すると約5mも下回ります。他にも、50m走が-0.32秒、握力が-2㎏という結果が出ています。この現象はどうして起きたのでしょうか。

■3つの「間」
我々がかつて子どもだった時代はTVゲームもないので屋外で遊ぶほかはありませんでした。しかし、現在では週3回以上の運動やスポーツを行う子どもは男子6割、女子4割とその親の世代より1割ほど低下しています。その背景には、子どもを取り巻く環境の問題があります。

それは「時間」・「空間」・「仲間」、いわゆる遊ぶために必要な3つの「間」が少なくなっているからです。現在習い事で、学習塾だけでなくスポーツ系の塾が多く、運動する面では良い傾向が表れていますが、これでは特定のスポーツ「だけ」、上手くなってしまいます。例えばサッカーボールでのリフティングは上手なのに、ソフトボールは全く投げられない。よって、全体的に体力を上げることが重要です。

昔はよく見る風景だった道端で遊んでいた子どもたちは今では全然見られません。せっかくの夏休みなので、子どもたちはスポーツなり、外で遊んだ話を親としてほしいと思います。運動の話をするだけで子どもたちの運動する比率が高まると言いますし、他にも一緒にスポーツ観戦など、是非行ってほしいですね。

■肥満児の問題
運動不足と伴って子どもたちに肥満も問題になっています。

小学校の肥満児の全体に占める割合は、およそ30年前(親の世代)と比べると、親の世代では6.5%だったのが、2011年は約9%に上昇しています。

これは家庭の食生活自体に問題があると水谷さんは指摘しました。ファーストフードや出来合いのものを子どもたちに与え、肉中心の献立になりがちの食生活からバランスよく栄養を取るようにすることが求められます。

家庭の食環境がこのような状況の中、それを変えようと取り組んだ学校が、山形県の飯豊(いいど)町立第二小学校です。この学校では2005年度時点で、全校児童の25%が肥満の状態でした。その一因として保護者の肥満に対する意識の低さがあり、地元の短大と協力して、親や家庭を巻き込んだ食育をしっかりと行いました。その結果、2010年度には2割以下まで下げることに成功しました。

小泉政権時代に「食育」というものが今後の学校教育において重要だとして、専門家を配置し実際に動き始めました。学校というのは子どもに教えるだけでなく、その親に対しても本当の意味での安全でバランスの取れた食、その事をきちんと指導していくことが教育であることを水谷さんは指摘しました。これで子どもの肥満と同時に、親のメタボの問題も解消できます。

■摂食症について
食の問題として、女の子に多いのが摂食障害です。摂食障害とても、「過食」・「嘔吐」・「拒食」と3つに分けられますが、それぞれケースが異なります。拒食というのはどちらかといえばPTSD、いわゆる心的な傷(暴力や虐待)があったケースです。また、過食・嘔吐というのはモデルや芸能人にも多いのですが、実際に痩せていても痩せなくてはいけないと思い込んでいるケースになります。

非常に怖いのは摂食障害というのは立派な病気だということです。一時的な趣味や道楽だと考えず、人命に関わる問題なので、すぐに専門の病院に相談してほしいと、多くの摂食障害の子どもたちから相談を受けている水谷さんは訴えました。

「子どもたちのメッセージ」は毎週日曜日17:25~40 ラジオ日本AM1422Hzで放送中です。(→番組ホームページ

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