7月1日 子どもたちへのメッセージ(第二十七回)の収録を終えて
今月からは五回に分けて子どもたちの夏休みについて考えていきたいと思います。夏休みに入り、開放的な気分から、また自由な時間を与えられることから、夜の街に子どもたちの姿が多く見られる時期となります。しかし、夜の街には多くの危険が待ち受けていて、子どもたちがその餌食にされてしまうケースが後を絶ちません。今回はその中で薬物、とりわけ自由に購入できてしまう「脱法ハーブ」について取り上げました。
■子どもたちの夏休み
皆様、こんにちは。参議院議員の浜田まさよしです。7月に入り、子どもたちにとって待ちわびていた夏休みが始まります。夏休みには子どもたちにとってどのような危険が待ち受けているのでしょうか。
それは二つ挙げられます。一つは「気の緩み」非行型で、休みには入って心も解放されているパターンです。もう一つは「非行の深化型」。普段も昼夜逆転の生活を送っていて、休みに入ることでそれまで見られていた怠惰な生活態度が進行し、深夜徘徊の問題にまで進行してしまうものです。
この子どもたちによる深夜徘徊の問題は深刻な事態で、先日水谷さんがある高校で生徒たちに、深夜の街についてどう思うか質問をしたといいます。少しでも「魅力的」な場所だと感じたことがあるかという問いに、ほぼ全員が手を挙げました。そのような彼らに水谷さんは、一度家族と一緒に日が出ている時間に、夜の街と呼ばれている場所に行ってみなさいと告げました。そのような場所が何一つ美しくないということを学びなさい、と。
■深夜徘徊
子どもたちは何を求めて夜の街に集まってくるのでしょうか。
ゲームセンター、映画館と目的は様々ですが、夜の11時から朝の4時まで18歳未満の少年が街を歩いていれば立派な補導対象になります深夜徘徊についてのデータですが、平成22年度における補導人員は約55万人です。「補導」というと厳しいイメージに捉えるかもしれませんが、子どもたちを守る大切な手段なのです。店に入る前に保護し、警察当局と連携しながら本当に危ない事態になる前に彼らに手を差し伸べなければいけません。
子どもが11時以降帰ってこなかったら親が警察に届けを出すべきです。そうする事が本当に子どもを愛して守る行為なのではないかと水谷さんは話しました。
■薬物の罠
他にも、夏休みの間に不法な薬物に関わる可能性について取り上げました。
特に脱法ハーブについて正しく理解されていない問題について水谷さんは指摘しました。いわゆる「合法ドラッグ」とも呼ばれていますが、法律に反しないのだからたいしたものではないという認識は間違いであり、中に何が含まれているのか分からない分、大麻や覚せい剤より脅威だといいます。そのような物を軽々しく服用することは自殺行為です。
この問題について、薬事法を規制強化する動きことを求めています。元々2006年の薬事法改正で、麻薬というものからもう少し広げて規制していかなければいけないということになりました。薬事法における指定薬物と麻薬では取り締まる体制が大きく異なります。麻薬や覚せい剤を取り締まる麻薬取締官は、薬物の取り締まりの状況もよく理解していて、実績もあります。よって、この薬事法対象物質まで麻薬取締官による取り締まり対象を広げようかという方針になりました。併せて、対象物を発見した場合、薬事法によると、薬物を購入しなければいけないのですが、相手が拒否をすれば失敗に終わります。それを取締官の人が「収去」、いわゆる押収できるように改正するよう、現在政府に検討を求めています。
水谷さんの所にも脱法ハーブをやめたいけれどやめられないと叫びをあげている声が多く届いています。繰り返し言いますが、脱法ハーブは一般のドラッグと比べ、効果が弱いもので安全な物だという認識は間違っています。これをしっかりと子どもたちは覚えていてほしいです。
この前も横浜の旭区の自動販売機、撤去へむけて取り締まりましたが、これには実際に禁止薬物が発見されました。調べていくと全国で29都道府県に389の業者がいたといいます。この例にもある通り脱法ハーブは、段々と広がっていますから、迅速にこのような業者を厳しく取り締まっていかなければどんどん被害が広がっていってしまいます。単純所持で規制できないことも問題の一つです。今後は所持しているだけで罰せられるようにもう少し規制を踏み込んでいけるように検討すべきであると考えています。
「子どもたちのメッセージ」は毎週日曜日17:25~40 ラジオ日本AM1422Hzで放送中です。(→番組ホームページ)
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