4月1日 子どもたちへのメッセージ(第十四回)の収録を終えて

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第十四回のテーマは「子どもたちを蝕む違法薬物」です。今回は浜田の代わりに前衆議院議員の上田いさむさんをお呼びしての放送になります。違法薬物の根絶に積極的に取り組まれている上田さんがこれまでどのような活動をされてきたか、そして放送で以前にも取り上げた違法薬物ですが、なにをして「違法」とされるのか、そして何故、薬物はあらゆる犯罪の根本になるのか、話し合いました。

■上田いさむさんについて
皆様、こんにちは。参議院議員の浜田まさよしです。今回は私の代わりに前衆議院議員の上田いさむさんにゲストに来て頂いての放送になります。上田さんは、子どもたちの薬物問題、あるいはアレルギー問題など、子どもたちの命を守るための取り組みを日々行っています。今回は「子どもたちを蝕む違法薬物」がテーマということもあり、是非お話しをして頂きたいと思い、お呼びしました。

上田さんは違法薬物の根絶に向けて、今までどのような取り組みを行ってきたのでしょうか。2000年に国連のワシントンで開かれた国際麻薬統制サミットに参加し、その時に違法薬物という問題を世界的に対応していかなくてはならないという認識を共通として、薬物のない社会を目指して、色々な政策を行ってきました。例えば、上田さんが違法薬物問題に取り組んだ当時、通称「麻薬Gメン」と呼ばれる麻薬取締官は160人しかいませんでした。ですが、薬物問題が表面化していくにつれて、上田さんの尽力もあり、現在270人を超えています。

■違法薬物の定義
なにを「違法薬物」というのか、あらためて水谷さんより説明がありました。

薬物関連五法と呼ぶ、五つの法律で禁じられている薬物が違法薬物といいます。その五法とは「あへん取締法」、「麻薬及び向精神薬取締法」、それからマリファナなども含まれている「大麻取締法」、「覚せい剤取締法」、最後にシンナーなどを取り締まる「毒物及び劇物取締法」です。若者たちの間に主に広がっていってしまっているものが、覚せい剤、他にもエクスタシー(MDMA)という錠剤型の幻覚作用を持つ薬物、あとマリファナなどの大麻です。

■子どもたちに浸透している違法薬物
これらの違法薬物はどれくらい子どもたちの間に浸透していっているものなのでしょうか。

専門家の水谷さん曰く、現在の10代、20代の子どもたちの5割は大人になるまでに薬物について見聞きし、そして同じ年代での全国平均で25%(4人中1人)が違法薬物に誘われ、2.6%(39人中1人)が何らかの薬物を使用しているのだといいます。

上田さんも水谷さんも共に強調したのは、「薬物乱用はあらゆる犯罪の根本になる」ことでした。薬物に対する依存性というのは非常に強いもので、そして使えば使うほど薬慣れができてしまい、もっと量が必要になります。その為には膨大なお金が必要だからその為に強盗、窃盗に手を染めてしまいます。あるいは薬物には禁断症状といって被害妄想などに取りつかれてしまい常に刃物を所持していることが多く、さらなる事件を生みます。まさに薬物乱用は犯罪の中枢にあり、薬物問題だけではすまされないのです。

■教育でこどもたちを薬物から守る
バブル崩壊以降、不安定な経済状況から社会に閉塞感を感じ、若者は未来に希望が持てない、そのような中で犯罪が増大している実態があります。

現在必要なのは「教育」だと上田さんは訴えます。薬物使用が重大な犯罪につながっていくということ、自分を傷つけ、結果的には健康が損なわれていくことをよく理解してもらう為に学校現場での教育が重要なのだと指摘します。勿論それだけではなくて薬物というのは暴力団などの犯罪組織とのつながりもあり、取り締まりを強化していくことも今後対策が求められるところです。

最後に二人が共に口をしたのは、薬物は自分自身だけでなく、家族や友人などの大切な人を傷つけることだということです。そして薬物は再犯率も非常に高く、一度手を出してしまうと依存性も強いためなかなかやめることはできません。本当にやらないという勇気を持っていてほしいと二人は強く訴えました。

水谷さん、上田さん、貴重なお話をありがとうございました。

「子どもたちのメッセージ」は毎週日曜日17:25~40 ラジオ日本AM1422Hzで放送中です。(→番組ホームページ

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