2月19日 子どもたちへのメッセージ(第八回)の収録を終えて

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第八回のテーマは「電子機器と子どもたち」です。携帯電話やパソコンの普及は、目に見えて増加の傾向をたどっています。特に日常的に持ち運べる携帯電話は、簡易な操作で利用できるものから多機能なものまで、世代別に合わせて契約できるようになっています。子どもたちには防犯のためにと持たせている親御さんも多いかと思います。しかし、その携帯電話を含めた通信機器により、子どもたちがトラブルに巻き込まれていく事件が後を絶ちません。いま一度親子間できちんと機器の扱い方の共通理解を持つことが求められています。

■小中学生への普及率・親子間の認識のギャップ
皆様、こんにちは。参議院議員の浜田まさよしです。第八回目になる今回の放送では「電子機器と子どもたち」について取り上げました。

お子さんにパソコンや携帯電話を持たせている親御さんも多くおられるかと思います。平成23年度の「青少年のインターネット利用環境実態調査」によれば、携帯電話所有率は、小学生で20%、中学生で48%、高校生で96%と出ています。また同調査で、パソコンによるインターネット利用率になると、小学生58%、中学生71%、高校生88%と、小中学生でも高い比率となっています。興味深かったのは「何故携帯を持たせるのか」という質問に対し、親の場合は「防犯上の安心」や「家族間の連絡が取りやすい」という答えにも表れているように、いわばメールや電話機能を重視していますが、実は子どもたちは、掲示板、ブログ、ゲームなど携帯をインターネットとして利用しています。この認識のギャップが、子どもたちが問題に巻き込まれる原因の根底にあるのではないかと思います。

■「フィルタリング」の推進
携帯電話やインターネットというのは依存症の問題だけでなくて、最近は犯罪に巻き込まれるケースも増えています。交流サイトなどを利用した結果、事件に巻き込まれた例は後を絶ちません。

れについては我々議員の中でも問題視され、平成20年にわいせつな有害情報をシャットダウンする「フィルタリング」という議員立法を推進しました。これは18歳未満の青少年が携帯電話を契約しようとする時、そのインターネット機能についてはフィルタリングを付けることを義務付けるというものです。しかし、1年前に実際の携帯の販売の現状について警察庁が覆面調査したところ、販売員のフィルタリングについての説明不足が多くみられ、また中にはフィルタリングをかけても「子どもに頼まれたから」、「友達がやっていないと言うから」と、保護者が解除する事例がでてきました。これは由々しき事態だと考え、神奈川県では平成22年4月から神奈川県青少年条例を改正し、フィルタリングを外す際には保護者の理由書の提出を義務化することとしました。

しかしこのフィルタリングによる規制もいまだ改善すべき問題があります。例えば、いま子どもたちは携帯電話だけからでなく、ゲームの通信機能やパソコンから犯罪につながるアクセスやダウンロードを行っています。さらに、最近のスマートフォンでのWi-Fi通信、これらは携帯ではないのでフィルタリングの法律の対象外になってしまいます。このように日々技術が進歩していく中で規制が追い付いていない実態があります。

■文部科学省の取組みの現状・携帯電話の授業
小中学校では平成21年1月に文部科学省が通達を出し、小中学校への携帯持込みを原則禁止としました。これは防犯上特別な事情があれば学校長が判断することとなっています。ですが高校ではそうでないのが現状です。

水谷さんから紹介があったのは、いま各携帯電話会社が携帯電話の色々な契約上の問題、そこからつながる危険な問題などを、各小学校・中学校・高校で授業を無料で行ってくれているとのことです。神奈川県下の高校や中学では3月の卒業前にこの無料授業を実施している例もあります。携帯電話を購入するときはただ購入するだけではなくて、そのもの自体の危険性をしっかり指導してもらえる所に子どもを連れて行き、きちんと教えてあげることが重要だと水谷さんは述べました。

■トラブルから子どもたちを守るために
まずは前述しました通り、議員立法で作ったフィルタリングの法律を、技術進歩に合わせて改正していき、子どもたちを守っていきたいと思います。また子どもだけでなく親の方々も、携帯電話の機能をしっかり理解していけるようにしていくことも必要ではないかと思います。例えば岡山県では「ケータイの正しい使い方」(→こちら)というホームページが作られていて、こちらでは携帯電話の利用により、子どもたちがどのような問題に巻き込まれていくか詳細に説明されています。是非親御さんは一度参考にして頂きたいです。携帯電話にはどういう機能や危険性があるのか、まず親の方が理解していくことが重要だと思います。

そうした知識をつけた上で、携帯電話を契約する時に子どもと一回話をして、一定のルールを決めましょう。例えば、夜何時以降は使わないとか、チェーンメールは送らないとか、そういう親子間の取り決めが必要です。そして月々に送られてくる請求書には、どこに電話したか、どこのサイトにいったか、履歴を閲覧することもできるので、親子でちゃんと確認し合って下さい。私自身も「携帯」を通したコミュニケーションに依存させるのでなく、親子間も含め、直接のコミュニケーションが図れるように、親として、また社会として見守っていく環境作りを進めていきたいと思います。

「子どもたちのメッセージ」は毎週日曜日17:25~40 ラジオ日本AM1422Hzで放送中です。(→番組ホームページ

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