08年度「生活対策(経済対策)」で中小企業の欠損金の繰戻し還付を実現(08年12月)

92年から適用が停止されていた「欠損金の繰戻還付制度」が、資本金1億円以下の中小企業に対して、09年2月決算法人から復活しました。これは、08年 10月30日の「生活対策」に浜田が強く主張して盛り込んだもの。その背景には、特に、全国商工会連合会の寺田専務(浜田の経済産業省時代の先輩)から、「昔、還付制度の復活があった」とのアドバイスを受けたものです。

中小企業の景況は未だ改善されていません。緊急保証・融資は79.4万件、15.3兆円。雇用調整助成金の申請(09年5月)は事業所数6.7万件、対象者234万人に上っています。

しかし、仕事の受注は未だ十分ではなく、このような中でキャッシュフローを改善する上で、「欠損金の繰り戻し還付」は力強い味方です。特に、09年9月 15日のリーマンショックで08年決算は空前の利益、09年決算は大赤字という今の状況は、まさに「欠損金の繰り戻し還付」が最も効果を発揮すると浜田は考えました。

国税庁によれば、本制度の適用対象となった09年2月~4月決算法人から7月までに申請のあった欠損金の繰り戻し還付は、14,708件、591億円となっており、従来から適用となっている解散等による還付を差し引いても、約1万4千社、550億円(1社当たり約4百万円)が還付されたと推計されています。

このままで行けば、来年1月までの通年では当初見込みの940億円以上の還付を上回るとの見方をしています。
しかも、本還付制度の復活は時限措置ではなく、恒久措置です。景気の波が激しい中、中小企業にとって力強い支援策となりました。

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