東シナ海ガス田日中共同開発を推進(05年3月~08年6月)
東シナ海にはいくつかの天然ガス田があり、中国がその開発に着手していますが、対象海域及びその地下に広がるガス田の領有をめぐって、04年以降日中間の外交課題となっていました。問題となっているガス田は両国の排他的経済水域内にあり、日本はその権益の範囲を、現在国際的に一般的な日中中間線とするのに対し、中国は1970年代頃までの国際法上の解釈に基づく大陸棚の先端沖縄トラフまでを主張していたのです。国会においても、自民、民主の議員が強硬な領有を主張して、この問題を取り上げることが多くなっていました。
浜田は、05年3月15日の経済産業委員会でこの問題を取り上げ、中川経済産業大臣に、東シナ海を「対立の海」とするのではなく、「協調の海」としていくためにも、「ガス田構造が中間線を越えて連続しているということが判明した場合、日本の主張である中間線を前提とした日中両国によるガス田共同開発というのも我が国が主張すべき選択肢」と主張しました。
さらに、05年4月9日、浜田は、東シナ海ガス田についての超党派視察団に民主党・鳩山由紀夫、細野豪志、自民党・山本一太、渡辺喜美(当時)等とともに公明党議員としてただ一人参加しました。石垣島から海上保安庁の飛行機で上空から視察、春暁ガス田は物理探査データのとおり、中間線を超え地下で繋がっていても不思議ではないとの印象を受け、視察後の記者会見で、唯一「中間線をまたいでの共同開発」を主張しました。
その後、日中間の膠着状態が続き、我が国の中で「実力行使も辞さず」といった主張が出ていることを浜田は懸念し、06年3月22日、二階経済産業大臣に再度、「協調の海」としての東シナ海ガス田開発のあり方を質問。「日中間は極めて切っても切れない間柄でありますから、私どもはあくまでも話合いで解決していく、この基本に基づいて積極的に対応してまいりたい」との基本姿勢を確認しました。そして、08年6月18日、ついに日中政府は東シナ海の共同開発で合意に至りました。甘利経済産業大臣及び高村外務大臣は、共同プレス発表で、
(1)「白樺(しらかば)(中国名・春暁)」に日本が開発に参加する
(2)「翌檜(あすなろ)(中国名・龍井)」南側の日中中間線をまたぐ海域での共同開発区域付近での共同開発
-との合意内容を明らかにしました。
まだまだ予断は許しませんが、東シナ海を「協調の海」とすることを基本に、粘り強く日中共同開発を推進してまいります。
春暁ガス田、浜田まさよし本人が撮影 (2005/04/09)
平湖ガス田、浜田まさよし本人が撮影 (2005/04/09)
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