[No.653]勇み足で墓穴を掘った鳩山外交ー地球温暖化対策本部会合
2009/12/24
12月24日朝、党地球温暖化対策本部を開催し、先週までコペンハーゲンで行われていたCOP15(地球温暖化防止条約第15回締約国会合)の結果について、外務省、環境省及び経済産業省の交渉当事者からヒアリングしました。
3年間で1.75兆円という突出した日本の負担
先進国全体で300億ドル(約2.7兆円)の資金援助のうち何故日本政府は1.75兆円(ODA8500億円、国際協力銀行・貿易保険・新エネルギー機構等の公的資金が9000億円)もの約束をしてしまったのか。それは、鳩山総理のあの「2020年までに90年比25%減」という勇み足が墓穴を招いたというほかありません。
「90年比25%」の勇み足が墓穴に
つまり、COP15の交渉が後半に入った段階で、中国、米国だけではなく、欧州までも、日本にとって不平等条約に近い京都議定書の単純延長に流れが傾きだし、もし、90年比25%減という日本だけ突出した京都議定書の単純延長だけはなんとも避けたいという苦肉の策として、資金拠出を強く望んでいた太平洋島嶼国等を引き寄せるために、このような過大な資金拠出を宣言してしまったとのことです。それで、鳩山総理の到着を待たず、小沢環境大臣が早くも「ラストカード」を切ってしまったのです。まさに、勇み足で墓穴を掘った鳩山外交です。
資金拠出の前提条件の検証を
但し、日本の宣言の前提には、「COP15の政治合意の成立の際には」という前提条件付です。結局、政治合意は総会で承認されず、take noteされただけです。つまり、米国も中国も法的責任はなく、まして途上国は全く任意の制度であるのであれば、日本が負担する道理はあるのでしょうか。
ただでさえ、厳しい財政事情の中で、3年間で1.75兆円、年約5800億円もの資金拠出をする余裕はどこにあるのでしょうか。日本の負担で世界全体の温暖化が防止されるのでなければ、単なる政治家の「気前よさ」になってしまいます。しっかり、通常国会で追及していきます。
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