8/24安倍総理大臣に与党第6次提言を申し入れ

16082418170 自民、公明の与党両党は8月24日、総理大臣官邸で安倍晋三総理大臣に対して東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興加速に向けた第6次与党提言を申し入れました。公明党から、東日本大震災復興加速化本部事務局長として、本部長の井上義久幹事長とともに出席しました。

 席上、井上幹事長は、今年度から5年間の「復興・創生期間」について「これからは、『人間の復興』『心の復興』が重要になる。引き続き被災者に寄り添って、国を挙げて復興に取り組んでほしい」と訴えました。

 提言は、原発事故の影響で放射線量が高く、立ち入りが制限されている福島県内の「帰還困難区域」について、除染とインフラ整備を優先的に進める「復興拠点」を設置し、来年度から5年をめどに避難指示を解除することが柱。特に被災自治体の首長から与党に寄せられた要望が数多く反映されました。

 復興拠点は、市町村が県と協議した上で設置計画を策定。政府は計画を認定し、必要な予算措置や法整備を通じて後押しします。復興拠点以外にも、帰還困難区域内の国道6号など主要道路の除染も進めることなどが盛り込まれました。

 このほか、提言には公明党の主張が大きく反映。福島復興に向けては、子どもをはじめ住民の健康を守る取り組みを着実に推進することを明記しました。さらに被災地域の土木工事で現場管理費などの割り増しを行い、復興事業を着実に進めるための「復興係数」の適用が来年3月までとなっている点に関しては、「引き続き被災地の実態に基づいて実施すること」としました。

 また、漁業の本格操業再開に向け、簡易・迅速な放射線量検査体制の確立のほか、水産加工品の新規開発・輸出促進や、水産物の輸入規制緩和・撤廃などに取り組むよう要請。福島県浜通り地域にロボット産業などを集積する「イノベーション・コースト構想」の実現へ、関係省庁や県などが参画する協議会の創設や廃炉を担う人材の育成なども求めました。

 提言に対して安倍総理は「しっかり受け止め、政府与党一体となって復興を加速させていきたい」と応じました。また、帰還困難区域の見通しについては「政府としての方針を早急に策定していきたい」との考えを示しました。

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