6/30 公明党、「骨太の方針」に関して提言

行政・医療・教育のデジタル化へ集中投資を
疾病予防司令塔・日本版CDCを創設せよ

公明、骨太方針で安倍首相に提言 感染防止・経済両立を

 

6月30日、公明党の石田祝稔政務調査会長らと、首相官邸で安倍晋三内閣総理大臣に会い、政府が7月に取りまとめる経済財政運営の基本方針「骨太の方針」に関する提言を手渡しました。
新型コロナウイルスの感染拡大防止と社会経済活動の両立を訴え、行政、医療、教育分野のデジタル化推進や、米国疾病対策センター(CDC)を参考にした感染症対策の司令塔組織の創設を柱に掲げました。
安倍総理大臣は「ポストコロナの新たな未来像を見据えながらビジョンを描いていきたい」と応じました。

提言では、感染拡大防止と社会経済活動を両立する「新たな日常」の構築について、「以前の生活より、もっと豊かで幸福感を実感できる日常にすべき」と提唱。テレワークやオンライン診療、遠隔教育の推進などを挙げ、「今こそ国民の暮らしを豊かにする変革の好機」としています。

席上、石田政調会長は、将来起こり得る新たな感染症に備え、対策の司令塔となる「日本版CDC」の創設に向け具体的な検討を始めるよう提起。新型コロナの第2波、第3波、に備えた医療提供体制の確保や、治療薬の開発支援、ワクチンの早期実用化に向けた国際連携の強化も促しました。

また、企業の事業継続支援や、解雇・雇い止めにあった非正規労働者への相談・再就職支援についても万全な実施を訴えました。

ポストコロナの成長戦略については、社会や行政のデジタル化への重点投資を要請。全国民にマイナンバーカードを普及し、行政手続きの完全デジタル化をめざす必要があるとして、マイナンバーと銀行口座をひも付けるよう力説しました。オンライン診療や遠隔医療の定着、教育のICT(情報通信技術)化を推進する「GIGA(ギガ)スクール構想」の実現も主張しました。

地方創生の推進を巡っては、東京一極集中の是正に向け、東京圏から地方へ人の流れをつくるための強力な財政支援を要望。福祉・医療、地域経済の活性化、雇用対策など、地方の安定した行政運営を実施するため、一般財源総額を十分に確保するよう強調しました。

日本が抱える重要課題への対応では、全世代型社会保障の構築をめざし、妊娠期から子育て期にわたる切れ目ない支援の強化を明記。出産育児一時金の増額や不妊治療の負担軽減、育児休業制度の定着促進や充実などを盛り込みました。

さらに、今年度で終わる「防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策」に関し、中長期的な継続・拡充を提案。気候変動を踏まえた風水害対策も求めました。

安倍総理大臣は「しっかり骨太の方針に反映させたい」と答えました。

  • <提言の主な項目>
    治療薬・ワクチン開発と早期実用化
    企業の事業継続支援と雇用の維持・確保
    食料安全保障の強化などサプライチェーンの多元化支援
    行政手続きの完全デジタル化
    オンライン診療・遠隔医療の推進
    学びの保障のためのICT環境の整備
    「ポスト5G」推進に向けた研究開発の促進
    東京一極集中の是正に向け地方創生の推進
    妊娠期から子育て期にわたる切れ目ない支援

 

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