[No.1267]再生医療推進PTで大学・ベンチャーの先進事例視察

121015 再生医療推進PT視察.jpg 10月12日、山中伸弥・京都大学教授のノーベル医学・生理学賞受賞で注目が集まっている再生医療の課題を探るため、公明党の再生医療推進プロジェクトチームとして、名古屋市昭和区の名古屋大学附属病院と愛知県蒲郡市の株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(JーTEC)を訪れ、関係者と再生医療の推進方策について意見交換を行いました。

 名古屋大学病院では上田実教授を中心に、特定の細胞に変化する前段階の「幹細胞」を培養した際の上澄み液や、それを乾燥させた粉末を用いた「再生因子療法」に取り組んでいます。

 上田教授は増え過ぎた細胞が、がん化する可能性も指摘されている幹細胞移植に比べ、再生因子療法は安全性が高いと強調。完全に意識が喪失した状態で搬送された急性脳梗塞の患者に対し、60日にわたって鼻から再生因子を投与した結果、社会復帰できるまで回復した症例などを紹介しました。

 その上で上田教授は、「再生因子は薬剤でもなく、医療機器でもない。新たな法的枠組みが必要だ」と要請。坂口力副代表は、再生医療が治療現場で実際に使われていることに言及し、「医療現場をバックアップしていく法律が必要だ。まず基本法を制定して国の責務を明らかにし、(研究に対する)努力を支援しなければならない」との考えを示しました。

 一方、JーTECは日本初の再生医療製品として2007年10月に自家培養表皮「ジェイス」が、12年7月には自家培養軟骨「ジャック」がそれぞれ承認を受けました。現在、国内の再生医療製品は同社の2製品のみ。両製品とも患者の皮膚や軟骨を採取して培養し、本人に使用するものです。

 小澤洋介社長は再生医療を産業化するには競合企業が必要だと指摘。「新たな取り組みに挑戦する企業への資金的な支援が必要だ」と訴えました。

 再生医療で日本が貢献していくために、新たな法整備を含め取り組んでまります!

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