[No.1605]ハマダレポート Vol.257.ー希(ねがい)と望(のぞみ)ー

ハマダレポート Vol.257.2015.4.20

ー希(ねがい)と望(のぞみ)ー

未だ全町避難が続く、福島県浪江町では昨年、酒田地区の実証田で震災後初めてお米が作付けされました。

そのお米(天のつぶ)を原料米にして醸造した特別純米酒、「希(ねがい)」と「「望(のぞみ)」を先日、頂きました。

(3月2日付け、フェイスブック参照)https://www.facebook.com/masayoshi.hamada.komei。

3月1日の常磐自動車道の全線開通式典の際に、乾杯のお酒としても皆様に飲んでいただいたそうです。

この「希」「望」は、蔵のすぐ近くに請戸漁港があり、おそらく日本で最も海に近い酒蔵だと言われていた、ある酒蔵会社が醸造しました。

阿武隈山系から請戸川に流れる伏流水は、海との間の微妙な圧力で、発酵に最適の青みがかった仕込み水となっていました。

この請戸をはじめとする大漁の祝い酒としてだけではなく、福島の浜通りでは今まで多くの方々に愛飲されてきた歴史・・・・・。

3.11は仕込みの最終日でした。しかし、東日本大震災の巨大津波は、酒造りに最も重要な酵母含め、その建屋ごと飲み込んでしまったのです。

しかも、この酒蔵は東京電力福島第一原子力発電所から7キロメートルの距離のところにあり、避難指示が続いたままです。

「あの酒はもう造れないのか・・・・・」

しかし、避難先の山形県米沢で、その「酵母」が会津若松市にある、県の醸造試験所に分析のために預けられていたとの連絡が!

「浪江のものを残してほしい」

 多くの方の声を受け、若社長はすぐに南会津で酒造会社の設備を借りて酒造りを開始。

併せて、後継者難で廃業を検討していた山形県長井市の老舗の酒造会社を買い取り、ついに、酒造りを再開。

多くの方々からの支援と期待を受けて、「長井蔵」からの初蔵出も始まり、今、新たな酒造りに挑んでおられます!

浜田まさよし、「希(ねがい)」と「望(のぞみ)」をしっかり受け取り、福島の再生、全力を尽くします!


,

関連記事