2005.04.27(水)
独占禁止法改正について
―28年ぶりの独占禁止法改正の意義と公明党の戦い―
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(1)独占禁止法とは
●企業同士が協定を結んで商品の値段をつり上げるカルテルや公共事業などで事前に入札価格を相談する談合等を排除して公正で自由な競争を促すことで、消費者の利益や中小企業の参入機会を確保する法律で「経済の憲法」と言われるものです。
(2)なぜ今改正なのか
●バブル崩壊以降も、一向にカルテルが後を絶たない。むしろ、単なる価格カルテルから地域分割カルテル(やくざの所場割のように売り先企業を分割する)のように巧妙化してきているのです。
(3)改正内容は
●第一に、カルテルの抑止力の向上のために2点改正しました。つまり、@違反をした企業の不当利得を国が没収するという考え方から罰金とは別に「課徴金」を取る仕組みですが、
●今まで、この課徴金の額は過去3年間の当該部門の売上高の6%(中小企業3%)となっていたものを、 1.7倍の10%(中小企業は1.3倍の4%)に引き上げました。またAカルテルを離脱し公正取引委員会に情報提供した企業には課徴金を30%〜100%まで減免する制度を導入することにしました。
●この課徴金減免制度は、欧米ですでに導入されており、大型カルテル事件の摘発に効果を発揮しています。
●第二には、中小企業をいじめる優先的地位の濫用等に対して、即座に排除措置命令を出すことができるようにし、且つ、同じことを繰り返す悪質企業には罰金を300万から3億円に引き上げました。
●これは、大型小売店等が中小の納入業者に対して、当初契約になかった協賛金などを要求したり、棚卸しなどの名目で労働者の派遣を強要する例が後を絶たないからです。例えば、某安売り全国スーパーでは2ヶ月の間に不明朗な協賛金を3億円も集め、1年半の間にのべ2万4千名ものただ働きを納入先に強いていたとのことで、現在公正取引委員会で審判中です。
●第三に、審査・調査手続きを強化・合理化するため、違反調査に関係する企業などへの捜索・物件差し押さえができる強制調査権(犯則調査権)を公正取引委員会に与えると共に、排除命令の前に事業者に意見申述をの機会を設け、不服があれば審判を開始できるようにした。
(4)改正内容に対する各党の主張
●今回の改正が、課徴金の大幅引き上げを内容としていたため、財界をバックとした自民党の一部は腰が引けていました。公明党は、消費者・中小企業の目線から今回改正は是非とも進めるべきと、プロジェクトチームを20回以上も開催し、昨年秋の臨時国会で与党の議論を改正推進へと引っ張ってきました。
●理念が全くないのが、民主党。大企業中心の財界の本音が改正反対と見るや、急に反対と言いだしたのです。その豹変ぶりに、11月25日の産経新聞に「政治献金ほしさに政策を売った民主党」という見出しの記事が掲載され、読売、日経の社説でも民主党の理念のなさに理解に苦しむと酷評されました。結局、民主党が内容のほとんど変わらない対案を作るのに2週間以上もかけるなど審議非協力的な対応で、昨年秋の臨時国会では継続審議のままで法案成立はなりませんでした。
(5)公明党の推進で通常国会での成立
●しかし、ここで諦めないのが公明党、カルテルでむしり取られる消費者の利益、優越的地位の濫用からの中小企業の悲鳴を思い浮かべ、4月20日の参議院本会議で無事成立したのです(ちなみに共産・社民党も賛成したのに民主党は訳もわからず反対投票しました)。
●私も、4月14日に質問に立ち、3つの視点から政府の姿勢を正しました。
●第一には、中小企業の談合に偏った現在の独占禁止法の運用を変えるという点です。過去5年間で独占禁止法により課徴金納付命令を受けた企業の85%が中小企業です。これは、公正取引委員会は捕まえやすい中小企業ばかり捕まえて、巧妙な巨悪を見逃していると言われてもしょうがありません。今回、課徴金の減免制度が導入されるのを期に、欧米のように巨悪の摘発の推進を訴えました。
●第二には、現実の問題を踏まえた優越的地位の濫用防止制度の拡大です。現在の大規模小売業の形態は多様になっているのに、公正取引委員会の取り締まりルールは昭和29年に制定された百貨店告示です。百貨店ですから、家電安売り店、ドラグストアも対象になっていませんし、最近問題になっているコンビニエンスストア本部と納入業者との協賛金や納入業者への商品押しつけ販売等も対象になっていません。このような実態を指摘し、本年早々告示を改正することを要請しました。
●第3には、不当廉売の取り締まりの強化です。特に商店街の方々は大型小売店の不当廉売に悩まされている方が多いと思います。すでに酒屋やガソリンスタンドは不当廉売により潰れる店が俗質しています。ここで、疑問を持つ方がいると思います。安売りすることは、消費者にとってプラスなのだから何故不当廉売はだめなのかと。実は、最初はコスト割れ販売し、競争相手が潰れてから不当に値段をつり上げる、不当廉売はれっきとした不公正な取引方法として禁止されいます。不当廉売で近くの店が潰れてお年寄りが延々1時間も買い物に行かなければならず困っているという例も出ています。消費者の利益を重視するドイツでは、独占禁止法に「コスト割れ販売禁止条項」まであるのです。私は、国会質問で、不当廉売による警告後のフォローアップの実施を取り上げ、不当廉売がモグラたたきとならないように政府に要請しました。
(6)消費者・中小企業の目線を大事に
●日本商工会議所の山口会頭は中小企業及び消費者の目線にたった公明党のがんばりを高く評価して頂いています。今後も、「大衆と共に」という立党精神を旨に、巨悪をただす政策を実現するのが、生活与党公明党の役割だと言い聞かせ頑張って参ります。
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