2004.06.15(火)
街のバリアフリー総点検を!
― 歩道橋にエレーベータの設置が急務 ―
ご支援を頂いている方々へのご挨拶に全国を廻らせていただく毎日ですが、私は出張の際に必ず荷物はキャリーバッグ(手で引く形の車輪付)で持っていくことにしています。これは、各地の街のバリアフリーの状況が体験できるからです。
例えば、本日(6/14)は山口県宇部に来ていますが、新幹線のホームから改札まではエスカレーターは昇りだけで、降りはありません。実はお年寄りの方、また、膝の悪い方は、昇りと同等以上に降りが大変だと言うことが考慮されていません(このような所はたくさんあります)。
「あれっ?」と思ったのは、6月4日に訪問した前橋です。ここでは、「シルバートピア」と名付けて、歩道の広幅化・段差解消や休息できるベンチの設置等先進的取り組みが素晴らしい(写真1)と思った瞬間、幻滅しました。大きな歩道橋(信号無し)で道路の向こうに渡れないのです(写真2)。
歩道橋は全国で2002年末現在11,202箇所あります。団塊の世代が子供を持つようになり急激に設置されていきました(1967年末で737箇所だったのが、70年末で5,104、80年末で9,147箇所)。今や、その団塊の世代が足腰に不安を覚えるようになってきたのです。最近では歩道橋を無視して横断歩道の無い車道を横切り、車にはねられる高齢者が後を絶ちません。児童にとっては安全な歩道橋も高齢者には危険なものとなっているのです(高齢者の交通事故は運転者としてではなく、歩行者としてが圧倒的です)。
一方、エレベーター付歩道橋はまだ全国で115ヶ所しかありません(国土交通省は言い訳程度にモデル事業を実施している状況です)。写真3は、東京亀戸国道14号のエレベーター付歩道橋で、一箇所数億円もかかったとのこと。これでは現在の予算(交通安全等施設整備事業及び補助事業合計2,300億円)全額つぎ込んでも、全てに設置するには10年もかかってしまいます。
私は、バリアフリー住宅の開発を担当した時、住宅用エレベーターの開発も担当しました。普及の鍵は、安全を維持しながらのコストダウンでした。国が設置計画を先導すれば量産化が可能となり、コストは1/3以下できます。
団塊の世代が街の中心部へ大移動することが2007年頃をピークに予想されます(
浜田まさよしの視点 5月19日付け「幸齢化社会へ」参照
)。それまでに、街のバリアフリーを実現したい。浜田まさよし、今日も「総点検」で全国を回ります。