2004.05.20(木)
思いやり経済社会の原点
― 「論語とそろばんの一致」 ―
景気回復が望まれていると同時に、経済社会の根本的なあり方が問われています。私は、90年代後半から、我が国の経済社会の文化が大きく変わり始めていると見ています。不良債権処理の中で「株式の持ち合い」が解消され、いわゆる米国型の「株主主義」の下で、リストラや利益第一主義が当然となっています。
しかし、日本経済近代化の父である渋沢栄一が理想にしたのは「論語とそろばんの一致」つまり、「道徳と経済の一致」です。
彼は、江戸末期、血洗島(今の埼玉県深谷市)の豪農の長男として生まれ、尊王思想に傾きながらも一橋慶喜(最後の将軍徳川慶喜)に仕え、欧州海外視察の間に明治維新を迎えました。欧州で彼が見たものは、優れた制度と共に、商人が対等に軍人と話し合っている姿です。士農工商の身分制度を改めなければならない、それには、先ず商人自身が道徳を身に付けなければならないと、栄一は決意して帰国したのです。
帰国後、明治政府が大蔵省に迎え入れるもその職を辞し、日本経済の近代化に邁進します。銀行、製糸、セメント、肥料、電力、鉄、石炭、数多くの企業体の第一号を創設。栄一は、「多くの人の利益を志す商売を行わなければならない。」と、自分だけのガリガリ亡者の儲け主義を戒めています。
21世紀を一人一人が幸せを実感できる「思いやり経済社会」にしていくために、もう一度、渋沢栄一の「道徳と経済の一致」に学ぶことが必要ではないでしょうか。浜田まさよし、経済・雇用の再生に全力で取り組みます。