[No.866] 「ブログ100日」第75号ー失望の菅総理の所信表明・代表質問ー

第75号(6月15日)ー失望の菅総理の所信表明・代表質問ー

6月11日に菅新総理の所信表明演説がありましたが、全くの期待はずれ、失望といわざるを得ません。本来、国民に訴えるべきは、鳩山前政権が退陣の理由に挙げた、政治とカネと普天間問題についての反省と再発防止の具体的対応でありました。それを全原稿20ページのうち、普天間問題はたった8行、政治とカネはたった2行しかない。菅総理は、民主党代表時代の03年11月1日那覇市内で記者会見し、「米海兵隊が沖縄にいなくても極東の安全は維持できる。日本国内からの移転を考えている」と述べ、当時新聞で大きく取り上げられていました。それを、一転、辺野古への移転を内容とする「日米合意を踏まえる」とはどのような「変心」なのでしょうか。自身の市民運動の歴史をうらつら演説するより、「変心」の理由とともにこのような発言をし、鳩山前総理の「最低は県外できれば国外」を助長してきたことの謝罪をすべきではなかったのでしょうか。ご都合主義による「主張」の変更は政治の予見可能性を大きく損ない、政治不信の元凶となります。また、政治とカネも然りです。従来、与党政府が問題を起こす度に、菅総理は「証人喚問」や「議員辞職」を求めてきました。小沢前幹事長に説明責任を果たさせようともせず、かつ再発防止のための政治資金規正法の改正に全く言及が無いとは自浄能力のなさの現れです。

本来、「総理政権揚げ出し」の混乱についての国民への説明責任を果たすためにこれらについて国会を延長して正々堂々と議論すべきです。しかし6月14日の衆議院代表質問に対する菅総理の答弁も、官僚答弁棒読み。さらに予算委員会での審議・会期延長を行わず、「ご祝儀相場」の高い支持率のうちに選挙に何が何でも行いたいというのは全くの姑息。「市民活動家」「草の根政治家」を標榜する資格はありません。もはや、国民の審判でその「変心」を思い知らせてやりましょう!

 

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