[No.778] 「100日ブログ」第9号ー免疫細胞療法の普及に向けて第一歩ー

 第9号(4月10日)ー免疫細胞療法の普及に向けて第一歩ー

今から7年前、経済産業省の生物化学産業課長としてバイオテクノロジーによる新産業育成に取り組んでいた私は、ひとつの「壁」に突き当たっていました。外科的手術、放射線治療、化学療法に次ぐ第4のがん治療として期待され、のべ約2万人のがん患者が治療を受けている免疫細胞療法が、厚生労働省の「権威」により、法的に宙ぶらりんの状態におかれたままになっていたのです。免疫細胞療法とは、リンパ球という免疫細胞を自分の体から抜き出してそれを培養して体に戻すという療法で、転移がんや進行がんの患者さんにとって一縷の希望になっていました。初当選以降もこの問題に取り組み続け、08年12月には党がん対策本部として舛添厚生労働大臣に申し入れを行いました。これを受け、免疫細胞の培養の業務委託を法的に認め、医療機関間の委託基準作成を09年度中に、医療機関以外への委託基準作成を10年度中に、併せて保険適用についても検討を行うことを内容とする規制改革の閣議決定が09年3月に行われたのです!。ついに10年4月、第一ステップとして、医療機関間の委託基準が厚生労働省から通知されました。苦節7年、これで設備の整った規模の大きい医療機関での免疫細胞の集中的な培養が可能となり、コストダウン・患者さんの負担軽減(現状だと3ヶ月で約150万円程度)が期待されます。さらに、この免疫細胞療法は日本が最も進んでいるがん治療です。今後、月2回の治療に世界の人々が日本を訪問し、安全な食と温泉を満喫する「メディカル・ツーリズム」としても期待されています。「生活」と「経済」の安心、頑張ります。

,

関連記事